DM発送代行の料金と相場観

DM発送代行の料金と相場観

DM発送代行の料金

紙媒体のDM(ダイレクトメール)は、電子メールの普及で一時期減少傾向にあったものの、今では通販やECショップがDMを活用するケースも当たり前になり、効果的な販促ツールとして様々な業種で多用されています。
とはいえ、DMがはじめてという企業のご担当者様にとっては、発送代行会社を利用する際の料金や費用の相場観が最も気になるところではないでしょうか。
DMを出すには、宛先リストの準備から始まって、DMのデザインや印刷、封筒の準備、封入や宛名印字などの作業、そして最後に発送という手順を踏むことになるのですが、当然それぞれに費用がかかります。
ここでは、DM発送代行会社に依頼する場合にかかる費用や相場感について、DM発送の工程ごとに詳しくご説明します。

DM発送の工程

DMを発送する際の工程ですが、これは、個人が手紙を書いて送るときの手順で考えると大変わかりやすいと思います。一般的に、手紙を送る際には次の様な手順を踏みます。

  1. 誰に出すのかを決める→宛先リストの準備
  2. 送る手紙の内容を考えて文章を起こす→デザイン・印刷
  3. 封筒を用意し、宛先の住所・氏名を書く→DM作業(封筒・宛名印字)
  4. 手紙を折って封筒に入れ、切手を貼る→DM作業(折り・封入・封緘)
  5. 郵便ポストに投函する→発送

では、それぞれにかかる費用や料金の相場はどのくらいなのでしょう?

工程ごとの料金と相場感

【宛先リスト】

個人情報保護法の施行以降、個人リストはほとんど入手出来ないため、現在出回っているのは企業や商店等を対象とした法人リストです。
法人リストは、業種・所在地・資本金といった条件でセグメントして抽出できるのが特徴です。本来DM発送に必要なのは、郵便番号・住所・会社名といった基本事項だけで良いのですが、さらに代表者名や電話番号、メールアドレスといった情報を追加すると1件当たりの単価は上がります。
なお、DM発送に使う法人リストの料金は、1件あたり7円~10円程度が相場のようですが、中には6円を切るケースも。但し、あまりにも安いリストは記載情報が古く、せっかくDMを出しても配達先不明で戻ってしまい、結果送料の無駄に繋がるので注意しましょう。

【デザイン制作】

デザインには、ラフ案や写真、参考資料など全くない状態でゼロから制作する「フルデザイン」と、そうでない「シンプルデザイン」の二通りがあります。前者は取材や写真撮影なども含めかなり専門的で高額になるため、ここではDM発送によく利用されるシンプルデザインについてご説明します。
パソコンや画像編集ソフトが普及している現在、ダイレクトメールやカタログ、パンフレットといった印刷物を自社でデザインしている企業は増えましたが、DM発送代行会社でもデザインから請け負っているところがあります。
但し、DM発送代行会社で請け負うデザインの制作料金にはかなり価格差があるようで、たとえば、ハガキの場合、片面のデザインで8千円~2万円、A4サイズのチラシなら片面万円1~3万円程度の幅があります。
ちなみに、相場よりかなり安い場合、デザイン自体が買い取りではないためデータとしてもらえない(所有権が移動しない)といったケースがあります。デザインデータをもらえれば増刷はもちろん、ホームページやパンフレットなどDM以外の用途に転用できますし、イラストレーターなどの編集ソフトを使って自社でデザインの修正なども可能です。ですから、委託制作したデザインが買い取りなのかどうかを必ず事前に確認しておきましょう。

【印刷】

印刷料金は、印刷物の仕様や紙の種類、納期、そして何といっても印刷部数によって料金が大きく変わるため、費用や相場感を一概に表現するのは困難です。ですから、ここでは、印刷会社とDM発送代行会社のどちらに印刷を依頼すべきか考えてみます。

安さが魅力のネット印刷

まず、印刷料金だけで見れば、最近よく目にするネット印刷を使った方が間違いなく安く済むでしょう。インターネットから24時間注文(入稿)できますし、複数の案件をまとめて印刷するのでかなりの低価格です。但し、次の様なデメリットがあることをご存知でしょうか。

ネット印刷のデメリット

  1. 完全データ入稿に対応できる印刷やデザインの知識が必要
  2. 印刷物の色や仕上がりにバラつきが生じる場合がある
  3. 特色を使った印刷に対応していない
  4. スケジュールやデザイン修正など急なトラブルに対応できない
  5. 納期が遅れても一切補償はない

この5つのデメリットのうち、特に困るのが、④急な修正が入った場合と、⑤納期の遅れです。

最悪DMの送達が遅れることも

DM発送というのは、DMを届けたい期間から逆算して、まず発送日(出荷日)を決めます。次に、DMの作業や印刷に要する日数を計算し、最終的にデザインデータの入稿日(スタート)を決めるのが一般的です。もちろん、すんなりスケジュール通りに進めばよいのですが、実際には入稿後に印刷の修正個所が見つかることや納品の遅れといったことはよくあります。ところが、ネット印刷の場合、一度入稿してしまうとその後のデザインデータの修正ができないため、面倒でも一旦キャンセルして再度入稿し直さなければなりませんし、タイミングによってはキャンセル手数料も発生します。
また、ネット印刷側の問題で、もし納期の遅れや印刷ミスがあっても、単に刷り直しに応じるだけで、原則それ以外の補償はありません。
印刷の納期の遅れはその後のスケジュールに大きく影響しますし、ネット印刷を使う場合はかなり余裕をもったスケジュールを立てる必要があります。

急なトラブルに強いDM発送代行

次に、印刷を発送代行会社に依頼する場合はどうでしょう。
現在、印刷から発送までの工程を一括で請け負うプランをメインにした発送代行会社がほとんどです。これはなぜかというと、印刷から請けることで一連の作業工程を発送代行会社側で管理できるというメリットがあるからです。
DM発送代行会社の仕事は、封筒やパンフレット、送付状といった印刷物(資材)が納品されてはじめて先に進み、またそのための作業スタッフをあらかじめ待機させています。
ところが、予定していた印刷物が届かなったり、急に日程が変わったりすると、待機していたスタッフの仕事が無くなり、無駄な人件費が発生します。
つまり、DM発送代行会社にとって一番悩ましいのが、この資材納品の遅れや急な日程変更で、実はこれを防ぐために印刷から一括して請け負うプランをメインにしているのです。お客様が印刷を手配するのと違い、発送代行会社側が入稿から納品まで管理するので、デザインの修正や急な日程変更にも迅速に対応できますし、スケジュール調整やそれに合わせたスタッフの手配も無駄なく出来ます。
そのため、印刷から一括で任せたほうがトータルでは採算が取れるようになっている発送代行会社が多く、作業工程を部分的に依頼すると逆に割高となります。
以上の点から、印刷やデザイン制作の知識をお持ちで、納期に余裕があるのならネット印刷を、それ以外は印刷から一括して発送代行会社に依頼することをお勧めします。

【封筒】

封筒は、大きく「紙封筒」と「ビニール封筒(OPP封筒)」に分かれますが、DM発送に使うなら圧倒的にOPP封筒をお勧めします。耐久性があって水に強いだけでなく、中身が見えるので開封率も高く、なんといっても紙封筒に比べて安価です。
DM発送代行会社はOPP封筒を大量に使うため、サイズや厚みごとにストックしていることが多く、価格もアスクルやネットショップより安く販売しているようです。
たとえば、全透明A4版の30μの場合、1,000部なら3.0円~5.0円、5,000部なら2.8円~4.5円、10,000部を超えると2.5円~4.0円程度が相場のようです。但し、これは既製品の全透明タイプなので、会社名やロゴなどを印刷したい場合は別途印刷代がかかります。

【宛名印字】

封筒やはがきに宛名を印字する方法としては、送付物に直接宛名を印字する「ダイレクト印字」と、別途宛名印字したラベルを後から送付物に貼り付ける「ラベル印字」があります。
ラベル印字は、台紙となるラベル代やそれを貼るための作業費がかかるため、コスト的にはダイレクト印字の方が安く上がります。ただし、ビニール封筒や紙の種類によってはインクを弾いてしまいダイレクト印字ができないものもあるので、発送代行会社では送付物の素材や紙質によって両方を使い分けています。
次に、それぞれの料金ですが、宛名ダイレクト印字が3~5円、ラベル印字は台紙代や手貼り作業まで含めて5~7円というのが相場のようです。ただし、これはDM発送に必要な基本項目(郵便番号・住所・氏名・カスタマーバーコード)だけを印字した場合であって、たとえば会社名や部署名、顧客番号など印字項目が増えると料金は若干上がります。
また、一定の通数を超えた場合、宛名印字と並行し、郵便番号ごとにグループ分けする「区分」という作業が必要になり、別途2~3円かかります。

【封入・封緘】

封入・封緘の工程は、手作業と機械作業によって料金が異なるものの、機械作業は封筒の形状や素材が機器に適応していなければならないことや、主に大量案件(5万通以上)に限定して使われるため、ここでは一般的な手作業の料金についてご説明します。
封入・封緘の作業ですが、これは封筒の中に入れる封入物の枚数によって料金が変わります。通常、1 点目の基本封入料金が3~5円、2点目以降は「点増し」といって、封入物が1点増える毎に1~2円加算されていくのが相場のようです。
但し、封入物が大変多い場合(10点以上)は、点増しとして一律に計算するのではなく、別途見積りになるケースも。
また、封入と封緘をひとつの作業として捉えている発送代行会社が多いものの、稀に封緘作業費として別途料金設定しているところもあるようです。

【発送】

DMの配送会社というと、日本郵便やヤマト運輸、佐川急便といった全国規模の大手運送業者や、配達地域を限定して低価格で配送を請け負っている地場の中小配送会社などがあります。また、各々の配送料金は、送るDMの形状と重量、そして数量によって決まり、配送を行う会社ごとに料金は異なります。

DM(ダイレクトメール)の発送方法一覧

上の図は、DMを送る上でよく利用されている発送方法の一覧ですが、送料だけでいえば最も安く送れるのは日本郵便の「はがき」です。日本全国、63円/一通で送れますし、広告郵便割引制度を使えば最大39%割引※1(38.43円/一通)になります。
※1. 定型封書は最大 43%、定形外封書は最大 44%割引
但し、普通はがきは紙面が小さくどうしても掲載する情報量に限りがあります。そこで、広告スペースや情報量をより増やしたい場合には、同じ送料で送ることができて、かつ情報量を約2倍に増やせるV型圧着はがきや、3倍に増やせるZ型圧着はがきをお勧めします。
次に、A4版サイズのDMですが、配送方法としては日本郵便の「ゆうメール」とヤマト運輸の「クロネコDM便」が人気を二分しています。この二つを基本運賃で比較すると、ゆうメールが最大360円(税込)なのに対し、クロネコDM便は最大167円(税込)です。

【ゆうメール料金表】

重量 ~150g ~250g ~500g ~1kg
運賃 180 円 215 円 310 円 360 円

【クロネコDM便料金表】

重量 ~1kg
運賃 167 円

数に応じた割引の有無ですが、ゆうメールを郵便局に直接持ち込む場合、数量に応じた割引(特別運賃)が廃止されたため、数がどんなに多くても1通あたりの料金は変わりません。但し、日本郵便と大口差出契約を結んでいる佐川急便や発送代行会社などを介すことで定価よりも安く出せます。
次に、ヤマト運輸の「クロネコDM便」ですが、こちらは荷主とヤマト運輸が個別に契約して料金を決めるため、DMを大量に扱う発送代行会社などはかなり有利な条件で料金設定しています。
各々の具体的な料金ですが、たとえばA4サイズで100g以内のDMを2,000通程度出す場合、クロネコDM便が60円後半~80円前後(税込)、大口差出契約のゆうメールはDM便より若干高く70円後半~90円前後が相場のようです。
A4版のDMを出す際には、数量の多少にかかわらず、まずは発送代行会社に相談されることをお勧めします。
一括委託した場合の料金と相場観ここまでは、作業工程別の料金と相場観をご説明してきましたが、次に、DM発送代行会社にまとめて一括委託する場合の料金と相場観についてご説明します。

上の表は、中小規模の発送代行会社18社のホームページを閲覧し、そこに記載されている料金(印刷から発送まで)をもとにおおよその費用感を表したものです。
ここで取り上げた相場表を見ても分かるように、DMの数量が増えれば一通あたりの単価は下がり、数量が減れば逆に単価は高くなります。つまり、印刷にせよ、作業や送料にせよ、価格を決める上で数量が一番重要な要素だということです。
また、注意しなければならないのは、DM発送代行会社がホームページに載せている料金はあくまで目安の料金であり、DMの仕様もあらかじめ設定されてしまっているということです。現実には、各作業の追加オプションや仕様の変更、納期などによって料金は変動します。従って、正確な料金を知るためには、希望するDMの仕様と納期に従って見積もりを取るのが一番です。

DM発送代行ならジャパンメールへ

業界最安値に挑戦!

ジャパンメールでは、【企業リストの抽出・販売】から【デザイン・印刷】【各種DM作業】、そして【発送】に至るまで、ワンストップで全国のお客様にサービスを提供しております。
また、定期的に同業他社の料金調査を行い、絶えず業界最安値に挑戦し続けております。
ダイレクトメールのことなら、安さと、正確さ、そしてスピーディな対応で全国一を目指すジャパンメールにぜひお任せください。