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ダイレクトメールとは
ダイレクトメールとは、郵便やメール便などの配達サービスを利用して、個人や法人あてに直接届けられる、商品案内やカタログ、パンフレットのことをいいます。一般的には「DM」と略され、その形状は、ハガキ程度のものから、長3サイズの封書、大判ハガキ、A4サイズ、さらには厚みのある雑誌や書籍まで様々です。
特定の顧客層へ直接アプローチできるダイレクトメールは、集客や販売に有効な宣伝手法のひとつとして活用されています。
なお、郵便物を媒体としたダイレクトメール以外に、FAXや電子メールを利用して送るダイレクトメールもあります。
画像引用元:ダイレクトメールの基礎知識|多くの企業がはがきで送る理由とは?
「DM」は、TwitterやInstagramで個人宛に直接メッセージを送ることを意味するダイレクトメッセージの略としても使用されますが、今回はレスポンス率が高く訴求効果が高い、郵便物を媒体としたダイレクトメールについて詳しくご紹介いたします。
ダイレクトメールのメリット
ダイレクトメールを送付するメリットは以下の4つです。
- ・訴求できる情報量が多い
- ・紙媒体なのでデザイン性が高い
- ・開封率が高い(DMメディア実態調査2020によると開封率63.1%)
- ・老若男女に届けることができる
ダイレクトメールは、紙媒体なので一度に載せられる情報量も多いため訴求効果も高く、Web施策だけでは届かない顧客に届けることができるといったメリットがあります。
一方で、郵便ダイレクトメールのデメリットとしてはコストが高くなるケースがあります。
ポイントを押さえればDMの費用は安くできる
一般的に「ダイレクトメール(DM)の成功基準は反応率1.0%」と言われています。引用元:「DMマーケテイングラボ」
従って、反応率を少しでも高めるための工夫を施すことや、ダイレクトメール(DM)の発送に要する費用を抑えることは、費用対効果を高める上でも大変重要です。
つまり、できるだけ安い費用で、最大限の効果を上げることがダイレクトメール(DM)戦略の成功のポイントであり、ここでは、まず、どうすればダイレクトメール(DM)の発送に要する費用を抑えられるのかという点について、詳しくご説明します。
ダイレクトメールを安く出すには?
開封率が高い一方、発送にかかるコストが高いと言われているダイレクトメールですが、安くするにはどうしたら良いのでしょうか?
ダイレクトメール(DM)の発送に要する費用の内訳は「印刷代」「作業費」「送料」の大きく3つに分かれますが、中でも最も費用割合の高いのが「送料」です。
例:1万通の普通ハガキDM(両面カラー)を発送する場合の料金内訳
印刷代 | 27,000円(3.9%) |
---|---|
作業代 | 43,200円(6.2%) |
郵送料 | 630,000円(89.9%) |
合 計 | 700,200円(100%) |
上記例を見てみると、ダイレクトメール(DM)の発送にかかる総費用の約9割を「送料」が占めており、ダイレクトメール(DM)を安く出すには「送料」をいかに安く抑えるのか?が重要なポイントになります。
また、ダイレクトメール(DM)の「送料」を抑えるためには、これからご紹介する7つのコツを覚えておくと良いでしょう。
ダイレクトメールを安く出す7つのコツ
DMを安く出すコツ01
「猶予」を持って発送を依頼する
通常、郵便局から手紙(25g以内の定型郵便)を出す場合の基本料金は84円ですが、「速達」で出すと送料は基本料金の4倍にもなってしまいます。
基本料金84円+加算料金260円=速達料金344円
さらに、郵便局には午前中に差し出すと当日の午後5時までに配達してくれる「新特急郵便※」という当日配達制度がありますが、その加算料金は834円となっており基本料金の10倍になってしまいます。
※取扱い地域は、東京都区内/名古屋市内/大阪市内/札幌市内/福岡市内の同一地域に限ります。
当日配達の料金が割高になるのは、郵便局に限ったことではなくその他運送会社やバイク便や赤帽なども同様です。
一方、配達期間に「猶予」を持って発送依頼をすると、割引制度の適用を受けることができます。
例えば郵便局の場合、配達予定日の3〜7日以上前に郵便局に発送依頼をすることで割引制度が適用され、通常よりも安くダイレクトメール(DM)を出すことができます。送料を少しでも安くしたいという場合には、「送達日数に猶予」を持って発送依頼すると良いでしょう。
また、「猶予」による割引は、配達に限らず印刷納期や封入等の作業期間も同様です。特に印刷料金は、印刷物の形状や紙質、色といった基本項目以外に、納期によってかなり変動します。「印刷代を少しでも安くしたい」という場合には、デザインデータを早めに入稿し納品までの期日に「猶予」を持たせるとよいでしょう。
DMを安く出すコツ02
1,000通以上を目安に出す
ダイレクトメール(DM)を定型サイズのハガキや封書で郵便局から出す場合、1,000通以上を目安に出すことで様々な割引を受けることができます。
1,000通以上 | 「バーコード割引」 |
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2,000通以上 | 「広告郵便割引」「利用者区分割引」 |
50,000通以上 | 「特々(3本線)割引」「拠点局差出割引」など |
※大口・法人向け料金の計算(郵便局)http://www.post.japanpost.jp/fee/business/
上表は郵便局の割引制度です。差し出す枚数によって割引制度の種類は異なりますが、これらの割引を組み合わせることで郵便料金を最大43%割引で出すことができます。
一方、1,000通未満のダイレクトメール(DM)を郵便局から出そうとすると、送料は「定価」になってしまうため割引制度を受けることは一切できません。
また、ヤマト運輸のDM便の場合、郵便局の様な通数ごとの割引制度はないものの、弊社においては1,000通が見積算定時のひとつの目安となっています。従って、ダイレクトメール(DM)を安く出すには、まず1,000通以上を目安に出すようにしましょう。もしわずかながら1,000通を下回る場合には、あえて1,000通以上にして出すのもダイレクトメール(DM)を安く出すコツです。
DMを安く出すコツ03
紙封筒よりもビニール封筒で出す
ダイレクトメール(DM)によく活用される透明のビニール封筒(OPP封筒)は、中身が見えやすく開封率を高めることができるうえ、紙封筒に比べコストを抑えることができます。
特徴 |
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・紙封筒と比べて価格が安い |
・透明なので中身が見えて開封率も高い |
・張りがあるのでシワになりにくく汚れや衝撃に強い |
・耐水性に優れているので雨天時の配達に強い |
・紙封筒と同じように印刷もできる |
・ゴミ焼却時に有毒なダイオキシンが発生しないので環境に優しい |
なお、「OPP封筒」は、引っ張っても殆ど伸びないほどの一定の強度がありますが、フィルムの接合箇所が裂けやすいという難点もあります。「OPP封筒」を利用する際は、封入物のサイズや厚さ、重量に合わせたものを選びましょう。
また、透明封筒には引っ張り強度のある「CPP封筒」もあります。「OPP封筒」に比べ若干割高ですが、「CPP封筒」は強度があるので大変丈夫です。
当社では、「OPP封筒」を大量に仕入れしており大変お安く提供できますので、ダイレクトメール(DM)発送の際にはぜひご利用下さい。
DMを安く出すコツ04
重量に注意しましょう
ダイレクトメール(DM)の発送にかかる費用のうち、最も高いのが「送料」ですが、「送料」は「重量」や「形状」によって料金が変動します。
【定形封書の基本料金】
25g以内 | 84円 |
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50g以内 | 94円 |
上表は郵便局の定形封書の基本料金ですが、25gをわずか1g超えただけで一通あたり10円も高くなってしまいます。
ダイレクトメール(DM)の「送料」を抑え安く出すためには、重量オーバーに注意しましょう。
封筒で出す場合
封書でよく使われる長3紙封筒の重量は8g程度なので、84円で出す場合、封入物は最大17g分(A4のコピー用紙3枚強程度)まで入れることができます。
封筒の材質や紙の種類、厚さによっても異なりますが、重量オーバーを防ぎコストを抑えるには、“定型封筒なら内容物は3枚”がひとつの目安でしょう。
ハガキで出す場合
基本料金63円の定型はがきの規定重量は上限6gです。6gをオーバーすると「ハガキ」とは認められず、基本料金は定型封書と同じ84円になってしまいます。
紙は湿気を吸って重くなる場合があり、ハガキを6g ピッタリで作ってしまうと湿気を吸ったことが原因で重量オーバーになってしまうことがありますので注意しましょう。
DMを安く出すコツ05
掲載したい情報量から最適な形状を選ぶ
ダイレクトメール(DM)を作るときに、「形状」をどうするかによっても送料や印刷代、作業費といった経費が大きく変わります。
- 載せる情報量が多い
- 形状の大きいDMが必要
- 費用が高い
- 載せる情報量が少ない
- 普通はがきで済む
- 費用は安い
たとえば、A4サイズのチラシ1枚と普通はがき1枚を単純に比較した場合、送料が20円も違います。また、ダイレクトメール(DM)にはA4チラシを封入するための封筒や宛名の印字が必要ですし、チラシを手作業で三つ折りにして入れるための作業費も発生します。
一方、普通はがきを利用する場合は、宛名印字が必要なだけで封筒や三つ折り封入といった作業費がかかりませんので、ダイレクトメール(DM)を最も安く出すには「定型の普通はがき(表裏2面)」が最適です。
また、日本ダイレクトメール協会が実施している「DM形状別の閲読状況」アンケートの結果によると、読んだ人が圧倒的に多いのは「はがき(圧着含む)」42.6%となっており、閲読率が高いというメリットもあります。
画像引用元:DMの基本~現在の動向編~
ただし、普通はがき(両面)は、載せられる情報量が限られるうえ、相手先の住所や氏名を印字するための宛名面を空けておく必要があり、その分デザインの自由度も制限されてしまうというデメリットもあります。
ダイレクトメール(DM)を制作する場合は、送料を踏まえて掲載したい情報量に最適な形状を選ぶと良いでしょう。
DMを安く出すコツ06
一通あたりの単価を抑えましょう
ダイレクトメール(DM)一通あたりの「印刷代」「発送作業費」「送料」といった各種費用の単価は数量によって大きく変動します。
例えば印刷の場合、数量が多ければ1枚あたりの単価を抑えることができるので、複数回に分けて印刷依頼するよりもまとめて一括して印刷する方がコストを抑えることができます。
例:普通ハガキ1枚あたりの印刷代(アートポスト180kg/両面カラー印刷/中3日納期)
1,000枚の場合の単価 | @3.2円 |
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10,000枚の場合の単価 | @2.0円 |
50,000枚の場合の単価 | @1.6円 |
上記のように全く同じダイレクトメール(DM)を印刷するにしても、数量によっては単価が半分になるケースがあり、これは印刷に限ったことではなく作業費や送料にも全く同じことが言えます。
- 数量が多い
- 一通あたりの単価は安く済む
- 数量が少ない
- 一通あたりの単価は高くなる
ダイレクトメール(DM)の一通あたりの「印刷代」「発送作業費」「送料」といったコストを抑えるためには、なるべく一度に発送するダイレクトメール(DM)の数量を多くすると良いでしょう。
DMを安く出すコツ07
宛先までの距離に注意しましょう
郵便局から出す定型はがきの基本料金は、全国一律63円、25gまでの定型封書なら84円で全国どこへでも届けてもらえますが、ダイレクトメール(DM)のように大量に出す場合には宛先までの距離によって「送料」が変動します。
宛先までの距離が近い場合、郵便局や運送会社が提示する一定の条件を満たすことによって、割引を受けることが可能です。
【郵便区内特別郵便物】
同一差出人から差し出される定形郵便物または定形外郵便物で、同時に100通以上差し出す等の条件を満たし、同一の郵便区(※)内のみでその引き受けおよび配達を行う郵便物を、割安な料金でお届けします。
(※)配達郵便局ごとに定められている配達区域をいいます。
郵便区内特別郵便物(郵便局HPより)
上記は郵便局の割引制度ですが、近所(配達区域内)に配達する郵便物なら送料が安くなる割引制度です。25g以内の定型封書ならおよそ30%引きの57円で出すことが出来ます。(特別料金③適用の場合)
このほか、郵便局の「ゆうメール」やヤマト運輸の「宅急便」なども配達先までの距離によって送料(単価)が変わるうえ、配達先が一都三県に限定して使える格安のメール便も存在します。
こういった距離に応じて適用される割引制度は「近所にお住まいのお客様へダイレクトメールを送付したい」という化粧品店、美容室、眼鏡店、貴金属店、電気店、スーパー、衣料品店、レストラン等でよく使われます。
ダイレクトメール(DM)を安く出すためには、郵便局や運送会社各社の“距離に応じた割引制度”も活用すると良いでしょう。
まとめ
ダイレクトメール(DM)を出す際の費用は、おおよそ次の5つの基本要素で決まります。
- POINT1数量
- POINT2形状
- POINT3重量
- POINT4納期
- POINT5距離
ダイレクトメール(DM)を初めて出そうと検討中の企業ご担当者様も、すでにダイレクトメール(DM)を活用されているご担当者様も、あらためてこの5つの要素を見直してみて下さい。きっとまだまだ費用を削減できる余地があるでしょう。
株式会社ジャパンメールは、ダイレクトメール(DM)の専門会社として培ってきた知識と経験をもとに、企業様の広告活動やダイレクトメール(DM)の費用削減にこれからも貢献してまいります。
ダイレクトメール(DM)の発送をご検討中の方や、ダイレクトメール(DM)の費用にお悩みのお客様はぜひ一度当社にご相談下さい。