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ここ数年の郵便・DM便未配達事件について

過去の未配達事件

先日、岐阜県の事業所においてクロネコDM便約2万3千通の未配達があったことをヤマト運輸が公表しました。
しかし、これは決してヤマト運輸に限ったことではなく、過去、日本郵政や佐川急便などにおいても同様の事件が起きています。

【2018.8.30】約3万通超の郵便未配達か、容疑の男を逮捕 宮城県
宮城県警は30日、郵便物を配達しなかったとして郵便法違反の疑いで宮城県登米市、郵便局契約社員岩渕智彦容疑者(51)を逮捕した。
逮捕容疑は、2016年4月20日ごろから18年6月19日ごろまでの間、郵便物5通を配達せず、自分が所有する空き家に隠した疑い。県警によると、岩渕容疑者の車と空き家から、計約3万7000通の郵便物が見つかり、一番古い郵便物は08年消印のものだった。

【2017.12.7】男性配達員が郵便物200通を隠して届けず 福井県
7日、福井県越前市の郵便局の男性配達員が、約200通の郵便物を空き家に隠し、配達していなかったことが分かった。共同通信が報じた。
越前署が郵便法違反の疑いで捜査しており、日本郵便北陸支社は「捜査に支障が出る」との理由で、詳細を発表していない。なお、未配達の郵便物は既に回収され、同社が謝罪しながら順次届けている。

【2017.5.11】三沢市の事業所で、委託配達員が1万5031通を未配達 青森県
ヤマト運輸は5月11日、「クロネコDM便」の約1万5000通が配達されていなかったことが判明したと発表した。
この配達員との委託契約はすでに解除し、荷主に対しては順次報告と謝罪を行い、個別に対応を相談しているという。再発防止策として、社員と委託配達員への指導を徹底するとしている。

【2015.11.9】女性郵便局員、2万9千通配達せずに2年隠す 香川県
香川県三豊市の女性郵便局員(23)が、約2年間に計2万9千通余りの郵便物を配達せずに、自宅や自家用車などに隠していたことが、9日までに分かった。日本郵便四国支社(松山市)が同日発表した。国内各紙が伝えた。
報道によると、女性局員は正社員で、観音寺郵便局(同県観音寺市)所属だが、三豊市の高瀬郵便局に駐在し、配達業務に従事していた。2013年12月から15年11月までの約2年間に、郵便物約2万9千通を配達せず、自宅や自家用車、職場のロッカーなどに隠していた。ただし、破棄はしていなかったという。

【2010.11.24】亀岡市内でメール便約2万1000通が未配達 京都府
ヤマト運輸は24日、京都府亀岡市内でメール便約2万1000通が未配達になっていたと発表した。亀岡支店の委託配達員が配りきれないメール便を自宅の物置などに保管し、一部は焼却処分していた。

【2004.12.17】北九州地区で飛脚メール便5,000通以上未配達 福岡県
佐川急便株式会社は、北九州地区における「飛脚メール便」の配達を株式会社毎日メディアサービスに委託していた。また毎日メディアサービスは北九州市若松地区における配達をN社へ委託しており、N社のA配達員(33歳、男性)が本来配達すべきメール便5,000通以上を配達ぜす自宅に放置(一部投棄)していた。

利用者のできること

ところで、このような未配達事件を単に配達員の職務怠慢と決めつけるだけでよいのでしょうか?

現在、ネットショッピングの利用者が年々急増しているのに対し、配送サービスの現場は深刻な人手不足に陥り、割り当てられる仕事量も増える一方です。配送に慣れた正ドライバーたちは宅急便等の配達に手一杯で、DM便はどうしてもヤマトメイト(出来高制アルバイト)に頼らざるを得ないのが現状だそうです。

もちろん、仕事量が多いからといって未配達を起こしていいわけではありませんが、利用者は、自宅に居ながらして商品の届く利便性が、実はそういった配送サービスのスタッフに支えられていることを認識し、商品を出来るだけ一括注文することや不在による再配達の防止に努めるべきではないでしょうか。