元々「はがき」とは、紙片などに書いた覚書き=端書(はしがき)から派生した言葉で、これが語源となっています。「端書」の他に「羽書」とも書かれていました。江戸時代には、金銭関係の催促状や通知文書などのことを「はがき」と呼んでいたそうです。
はがきが現在のように「郵便葉書」の意味で使われるようになったのは明治時代以降のことで、「葉書」という漢字が用いられるようになったのもこの頃からです。「葉書」の字を当てたのは近代郵便制度の創設者であり、現在の1円切手にもなっている前島密であるとされています。
ではなぜ「端」ではなく「葉」という字で表すようになったのかと言うと、こちらは「タラヨウ(多羅葉)」の木が由来となっているそうです。タラヨウの葉は肉厚で、表面に傷をつけると文字を書くことが出来ます。(小さい頃この葉に絵や文字を書いて遊んだ経験のあるかたもいらっしゃるかと思います。)葉の表面に文字を書くことが出来ることから「ハガキの木」や「郵便の木」とも呼ばれ、郵便局の木として指定されています。実際、東京中央郵便局の植え込みにはタラヨウの木が植樹されています。
ちなみにこのタラヨウの葉、表面を傷つけて文字を書けば郵便として差し出すことができます。
※「ハガキの木」と呼ばれていますが、サイズが定型サイズではないため定型外料金での発送となります。