今回は、法人営業におけるダイレクトメール(DM)送付後の後追い電話の効果や、成約率アップのための後追い電話のコツについて調査しましたので、ぜひ御社の営業活動にお役立てください。
DM送付後の後追い電話の効果
さて、DM+テレアポ戦略でどのくらい効果があったと思いますか?
なんと、DMの確率は百五とか百七くらいまで跳ね上がりました!業種や購入頻度にもよりますが、早いと3カ月後から月に1~2件の成約が上がるようになります。つまり、最初の1年で多くて18件もの受注増につながる可能性があるのです。
引用元:資料送付後のテレアポが大きな差をもたらす理由【まだそのテレアポやってるの?】
毎日何百何千と送られてくる営業DM(中略)突然電話をかけ、
「弊社のDM見られました?」
という電話は、相手にとって、迷惑極まりない場合もあるのです。(中略)
郵送済みのDMとの相乗効果はほぼ見込めず、単純に電話営業をしている状態と変わりません。
DM送付後の後追い電話で効果を実感する声がある一方で「DMとの相乗効果は見込めない」といった意見もあります。
DM送付した企業(顧客)の全てに電話営業をしていたり、電話をすべきターゲット選定をしていない場合には特に後追い電話の効果は感じにくいでしょう。
こうした事態を避けるために、そして電話営業(テレアポ)の精度を高めるためには、いくつかポイントがあります。
電話営業(テレアポ)の効果UPのために用意するモノ
1.企業(顧客)リストの作成
DM送付をした企業(顧客)の全てに闇雲に電話営業をしても効果は実感しにくいでしょう。DM送付した企業リストから、最も自社の商品・サービスを必要としているであろう確度の高い企業のみをリストアップした「架電リスト」を作成しましょう。
電話営業を効率良く行うためには、自社製品・サービスを使ってくれるターゲットとなる業種や企業を選定し、どういった企業に対して電話営業をかけていくのか、という「架電リスト」を作成しておく必要があります。
確度の高い企業(顧客)を集めた「架電リスト」を抽出するには以下の切り口から行うとよいでしょう。
- 「業種・部門」‥‥企業は業種や部門ごとに共通の悩み・課題を抱えているケースが多いです。DM送付した企業のうち最も自社の商品・サービスを必要としているであろう「業種・部門」を選定することで、不必要な営業電話を減らすことができます。
- 「企業規模(資本や売上)」‥‥自社の商品・サービスの費用を払うことができるであろう規模感の企業を優先的にリストアップしましょう。
- 「サイト訪問歴のある企業」‥‥自社サイトにアクセスしてきた企業を計測している場合は、IPアドレスの情報を辿って架電リストに入れてみるのも良いでしょう。他の企業と比べて確度が高い可能性があります。
2.トークスクリプトの作成
トークスクリプトとは、電話をかける際の「台本」のことを言い、伝えるべきことを「セリフ」としてまとめたものです。
トークスクリプトには以下のメリットがあります。
【トークスクリプト作成のメリット】
- 伝えるべきことを事前にまとめることで、商品やサービスのアピールポイントを短時間で伝えることができる。
- 短時間でお客様の反応を得られること。反応が分かるので、ある一定件数電話をかけて反応がよくなければ、よくないポイントに絞って、表現を変えることも可能になる。
- 同じ内容で電話をしていても、成果が出る人と出ない人が出てくるため、成果が出ている人がどのような工夫をしているかを把握しやすくなる。
トークスクリプトを作成する際は以下の内容を盛り込むようにしましょう。
- 目的の伝達
- 電話を受けてくださった相手への配慮
- なぜ電話をかけているのか(背景)
- お役に立てるポイント
- お客様への質問(現状について)
- 訪問の可否
- (訪問がNGの場合)資料送付の可否
- 資料送付先の住所、所属部署、ご担当者様名の確認
- 資料到着後の連絡の可否
- 電話番号の確認
- お時間をいただいたお礼
営業担当者 | お客様の返答例 | |
---|---|---|
あいさつと担当者の確認 | 私、××会社名の○○と申します。本日は、〇〇のご担当者様にご案内があり、ご連絡申し上げました。ご担当者様はお席にいらっしゃいますでしょうか? | わたしです。 |
案内目的の伝達と都合の確認 | ありがとうございます。本日は(商品やサービス)のご案内でご連絡申し上げたのですが、2~3分ほどお時間を頂戴してもよろしいでしょうか? | どうぞ。 |
背景の伝達 | ありがとうございます。最近、弊社のお客様より(各企業における大きな環境変化)の影響を受けて「○○のようなことはできないか?」とのご相談が多くなって参りました。 御社Webサイトを拝見いたしましたところ、関連する事業が多いことから、同じようなお悩みをお持ちなのではないかと思い、ご連絡申し上げた次第です。 |
ありがとうございます。しかし、時間がないので、まずは資料を送っていただけませんか? |
現状の確認 | 御社では、(各企業における大きな環境変化)の件につきましては、すでに対応はお済みでしょうか? | まだこれからです。 |
訪問の可否の確認 | よろしければ、弊社が(各企業における大きな環境変化)の件についてお手伝いさせていただきました事例などをご紹介させていただきながら、ぜひ御社のお話をお聞きしたいと思いますが、お時間をいただけないでしょうか? | 分かりました。よいお返事ができるか分かりませんが。 |
資料送付の承諾と送付先の確認 | 恐れ入りますが、ご担当者様の所属部門と、お役職、お名前をお教えいただけますでしょうか? | 分かりました。部署名は△△部です。名前は、佐藤です。 |
ありがとうございます。それでは、△△部の佐藤様でよろしいでしょうか? ご住所は、Webサイトに掲載されておりますご住所(郵便番号、住所)でお間違いないでしょうか? | 大丈夫です。 | |
連絡先と依頼事項の確認 | それでは本日、資料を郵送にてお送りいたします。お手元に届きました頃に、あらためてご連絡をさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか? | 構いません。 |
今後の連絡の可否 | 佐藤様、ありがとうございます。ご連絡する際は、本日おかけしているこの連絡先でよろしいでしょうか? | 構いません。 |
お礼とあいさつ | それでは、本日資料をお送りいたします。ぜひお目通しください。 | 分かりました。 |
お時間をいただき、ありがとうございます。失礼いたします。 | 失礼いたします。 |
このトークスクリプトがないと、毎回会話の流れがブレてしまい電話営業が非効率的なものになってしまいます。
また、実践を重ねるうちにトークスクリプトを自社の電話営業に最適な内容に書き換えていくことが可能なため、営業電話の精度を高めることができます。
まずはトークスクリプトを用意しましょう。
電話営業(テレアポ)成功率アップのコツ
ここまで営業電話の事前準備について紹介しましたが、実際に電話をする上で抑えておくべきポイントはあるのでしょうか?電話営業の成功率を高めるコツをいくつかまとめましたので参考にしてみてください。
電話営業(テレアポ)成功率アップのコツ1:事前にDM送付の許可を得る
突然かかってきた営業の電話に対して、殆どの担当者・ユーザーは警戒している状態から会話がスタートしてしまいますので、その場でアポを取ることは非常に難しいのが現状です。
そこで事前の電話で「DMを送付してもいいでしょうか?」とDM送付の許可だけを貰います。その後DMが届いた頃合いを見計らって電話し、アポを取ることで成約率アップに繋がります。
その際、送付するDMの特徴(色や大きさや目立つキャッチコピーなど)を予めお伝えしておくことで、DMの開封閲読率が高まります。
DM送付後の電話営業(テレアポ)では
「先日お電話でお伝えした〇〇(商品・サービス)のご案内でお電話を差し上げました。〇〇(はがきサイズの黄色)のDMはご覧いただけましたでしょうか?」
というように、事前に許可を得ていること、DMの特徴を伝えることで、その後の会話がスムーズに進みます。
可能な限り、事前にDM送付の許可を得られるようにしましょう。
電話営業(テレアポ)成功率アップのコツ2:電話を切る相手は追いかけない
1件1件の対応を全力で行うと、断られたり電話をガチャ切りされた場合の気持ちのコントロールが非常に難しくなります。
そのため、「話を聴いてくれる人にだけ全力を出す」と考え、そもそも話を聴く気がない人には聴いてもらわなくて構わないと考えましょう。
「成約のために!」と意気込んで、先方に聞く気がないのに食い下がってしまうと、自身が疲弊してしまうだけでなく、自社の印象も悪くなってしまいます。
電話営業だけが流入経路ではありません。その後自社サイトへ訪問してくれたり、DMから問い合わせがくる可能性もあります。
先方にこれ以上話を聞く気がないな、と判断した場合には「この度はお忙しいところ申し訳ございません。また機会がありましたら、よろしくお願い致します。」と言って、必要以上に追いかけないようにしましょう。
電話営業(テレアポ)成功率アップのコツ3:メリハリのある受け答え、トーンを意識する
話を聴きたくなるのは明るくハキハキとしている人のトークです。
こうした声のトーンやメリハリを付けるには、まず第一声を大きく・ハッキリと発音しましょう。
【人の気持ちを惹き付ける話し方】
- ゆっくり、はっきり発音する
:緊張すると早口になりやすいので、ゆっくり、はっきりを心がけます。 - 大きな声で、空気を変える
:大きな声は、その場の空気を一瞬で変え、自分に注目させることができます。電話口の場合は、相手が聞き取りやすい大きさで話し始めることを意識しましょう。
ありがちなのが、普段の会話をするときと同じ話し方・声の大きさになっていることです。
もともと話すことに抵抗がない場合やトーク力に自信のある方は構いませんが、「話すことが苦手」「営業電話を初めてする」といった場合には、明るくハキハキした自分を演じてみましょう。
電話営業(テレアポ)成功率アップのコツ4:トークの無駄を可能な限り排除する
端的に要件を伝えるように心がけておくと良い印象を持たれるでしょう。
長々と回りくどい話を電話口でする営業マンがいますが、企業の決裁権を持つ担当者は多忙にしていることが多いため話すら聞いてもらえない可能性がありますのでオススメしません。
先方は貴重な時間を割いてこちらの話を聞いてくれている、ということを大前提に考えると、要点を絞った会話がいかに重要か分かります。
前述したトークスクリプトを元に実践を重ねていく中で、不必要な内容を排除しブラッシュアップしていくことを心がけましょう。
電話営業(テレアポ)成功率アップのコツ5:商品・サービスの説明は簡潔に
DMをすでに見てもらっているか、これから見るのかによって商品・サービスの説明をどこまでお伝えするのかトークの内容が変わります。
事前にDMを見てもらっている場合には、DMの補足的な説明だけでOKです。
先方がDMを読んだだけでは成約に至らなかった理由を伺い、先方の不安や疑問を解消してあげることが先決です。自社の商品・サービスが、先方の悩みを解決できることをアピールしましょう。
まだDMを見ていない場合には、自社の商品・サービスの概要をお伝えし、DMを見てもらえるようにアナウンスしましょう。
DMだけでなく、自社サイトへの誘導も効果的です。
電話営業(テレアポ)成功率アップのコツ6:質問の切り返しは即答を心掛ける
企業の担当者と電話が繋がって話している際、トークスクリプトにない想定外な質問が発生することは良くあることです。
そうした場合、見込み顧客からの質問は時間をかけずに即答するように心がけることをオススメします。
初めのうちは思いもよらぬ質問に対し回答に時間がかかってしまう場合もあります。
回を重ねるうちによくある質問の統計も分かってきますので、相手が質問しそうな内容と回答を事前にメモしておくと良いでしょう。
相手の質問に対し即答することで「こちらの意図をすぐに把握してくれる」「商品への理解が深い」といった印象を与えることができるため、自社のイメージアップに繋がります。
電話営業(テレアポ)成功率アップのコツ7:相手に同調するトークを心掛ける
営業電話の場合、相手は「いつ電話を切ろうか」「またセールスか」と考えています。
そのため「うちには必要ありません」「もう既に同様のサービスを利用しています」と断られることが多々あります。
その際「そうなんです、私も必要ないと思います」「御社が利用しているサービスは素晴らしいと思います」と同調する姿勢を見せると、売り込みをされると思っていた相手は意表を突かれ、一瞬思考が停止します。
次に「確かに私も必要ないと思っていたんですが、御社の今後のことを考えると…」などの形で自社の商品・サービスに対してポジティブなメッセージを入れると、心に入り込みやすくなるのです。
断られないためには、身構えている相手の立場に同調するトークを心掛けましょう。
電話営業(テレアポ)成功率アップのコツ8:決定的な二者択一を避ける
基本的には相手に自由な選択肢を与えないことが上手くトークを進めるポイントです。(中略)相手に自由な選択肢を与えると、考える時間も与えてしまうため結果的に今回はもういいわ、ということになってしまいかねません。
相手に考える隙を与えず、かつ答えやすい二者択一を用意することが重要です。
二者択一の提示をする場合は「商品・サービスを買う・買わない」「会う・会わない」等の決定的な内容を避け、いくつか設けることが重要です。
「こちらの保険にはふたつの種類がありまして、Aですと掛け金も手頃で( )の保障もありますので、入りやすい保険となっております。そして、Bの保険は掛け金は高くなりますが、先ほどの保障にプラスして( )の保障も付いていますから、万が一の時でも安心できる内容となっています。・掛け金を取るか、あるいは
・保障内容を取るかで決まると思いますが、
( )さん的にはもし取るとしたら、どちらがいいと思いますか?」
いきなり「保険プランいかがですか?」と決定的な質問を投げかけてしまうと、YES・NOの二者択一になってしまうため断られてしまう可能性があります。
事例のように二者択一の質問をいくつか用意し、気づけば成約が決まっていた、日取りが決まっていた、という誘導がベストでしょう。
電話営業(テレアポ)の効果を上げるDM制作のポイント
宛名は担当者名にする
2019年4月に発表された「DMメディア実態調査2018」によると、自分宛DMの開封・閲読率は79.4%となっており、宛名の無いDMに比べて読まれる確率が高まります。
事前に担当者名がわかる場合は、DMの宛名に担当者名を記載しましょう。
担当者名が不明な場合は「代表取締役〇〇様」「〇〇事業部御中」など、なるべく読んで欲しい相手を予め指定することで開封閲読率が高まります。
これにより電話営業においてスムーズに担当者と話をすることが可能です。
会話のきっかけになるような、印象的なDMにする
画像引用元:【事例あり】DMとテレマーケティングを連動させるメリットとは?
電話営業(テレアポ)では、一方的な説明ではなかなか成約に繋げることは難しく、会話に展開できると申し込みや商談アポの可能性が高まります。
他にない目立つDMや特徴的な見出しや色使いなら、ターゲットの印象に残りやすく、会話のきっかけにもなります。
DMを見ていただけたかどうかによってその後のトーク内容も変わりますので、「あ!あのDMね!」と共通認識が生まれるデザインを意識しましょう。
チェックシートやフローチャートをDMに記載し、ターゲットの課題・ニーズを喚起する
画像引用元:【事例あり】DMとテレマーケティングを連動させるメリットとは?
DMの封入物として効果的なのが、チェックシートやフローチャートです。
ターゲットに現状の課題や問題点をチェックシートやフローチャート認識してもらうことで、商品・サービスへのニーズを喚起させることができ、営業電話の際スムーズに提案につなげることができます。
また「結果はいかがでしたでしょうか?」と会話のきっかけにすることができるため、営業電話の導入に最適な役割を果たします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?DMだけでも一定の効果は得られますが、その後の後追い電話で成約率やアップやアポ取りが可能になります。
流入経路を増やすためにも、効率的に電話営業を行いDMとの相乗効果を狙いましょう。
弊社では専任の担当者がDM作成から発送までサポート致しております。
DMでお困りのことがございましたらお気軽にお問い合わせください。