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圧着ハガキとは【第17回】

圧着ハガキとは、折った中面に特殊な糊を塗布し、熱で圧力をかけて接着されたハガキの事です。
中身を見る際、簡単に剥がす事は出来ますが、一度剥がしたらくっつける事は出来ません。
圧着ハガキはDMと非常に相性の良いアイテムです。
DMを受け取る方にだけお知らせしたい内容を載せるのに適したハガキでもあり、
折られている分、剥がして開いた際は普通のハガキに比べて大きくなりますので、より多くの内容を載せる事が出来ます。
DMはたくさん送ってもまず、相手に見てもらえなければ意味がありません。
届いて開けさせる事がDMとして第一関門になってきますが、
圧着ハガキは「剥がしてみたい」という心理的要因から高い開封率を誇るとも言われています。
例えば封書の場合ですと、中身を破かないように端に寄せてからカッターナイフやハサミで封を切るのが手間と捉えられてしまい、開封されずに捨てられてしまうケースもあると思いますが、開封がすぐに出来る圧着ハガキはとにかく中を開けてみてもらいたいDMとして有効であると言えます。

圧着ハガキのメリット

情報量を多く盛り込める

圧着ハガキは一見してみると通常のハガキと同サイズですが、圧着面を剥がし展開する事が出来ますので、通常のハガキと比較すると2倍以上の情報量を盛り込める事が出来ます。

高い開封率

中が気になる為に剥がしてみたくなるという心理的要因から高い開封率を誇ると言われています。
隠された内容を見たいという好奇心と封書のようにハサミで封を切ったりする手間もなく、すぐに剥がせば中が見えるという手間のなさが開封率の高さの要因と言われています。

機密保持がある

圧着ハガキは中面が圧着されて、剥がさないと見えないようになっている為、高い機密性があります。
公共料金やクレジットカードの払い込み票など保護されなければならない情報が圧着ハガキとして届くケースもあると思います。
よって、圧着ハガキは顧客の機密をしっかり守りながら情報を送れる手段として有効であると言えます。

圧着ハガキのデメリット

圧着ハガキは湿気に弱い

圧着ハガキは水に濡れると剥がせなくなってしまいます。
中面が少しでも湿気っていると剥がそうとする際に破れてしまう可能性があります。
万が一、雨の中で配達された圧着ハガキが届いて濡れている場合は十分に乾かしてから剥がされた方が良いと思います。

長期保管には不向きである

湿気に弱いという特性上、長期保管には不向きです。
使用期限を設定している印刷会社もあり、大量に印刷をして、必要数に応じて発送をしていくといった方法は不向きでもあります。
万が一、保管をされる際は湿気のない乾燥した場所で保管をするなど十分な管理体制が必要です。

印刷納期に時間がかかる

印刷会社に依頼する場合、通常のハガキであれば通数によりますが、1営業日でも対応出来る事があります。
但し、圧着ハガキは最低でも4営業日はかかる事が多いです。
よって緊急性の高い発送には不向きとも言えます。

圧着加工の仕方

先糊圧着方式

接着面全体に糊が塗布された後にその上から印刷を行い熱で圧着をします。
多量生産に優れていますが、糊が塗布されている為に印刷に光沢感は出ません。

後糊圧着方式

先糊圧着とは逆に接着面に印刷をした後に糊を塗布して、熱で圧着をします。
先糊圧着と同様に印刷仕上がりは光沢感が出ませんが、印刷をした後に糊を塗布する為、印刷に自由度があります。
こちらも多量生産に優れています。

フィルム圧着

印刷をした後にハガキの接着面に特殊なフィルムを挟み熱で圧着をします。
仕上がりは光沢感があり、高級感も出る為、カラー写真を使うDMにも使用される事が多いです。
特殊フィルムを使用する為、コストは高く粘着性が弱いという短所もあります。

全面UVニス圧着

印刷をした後にハガキの接着面にUVニスを塗布して熱で圧着をします。
フィルム圧着と比べ粘着性はあり、仕上がりも光沢感があります。
フィルムを使用しない為、環境にも優しくコストも下げる事が出来ます。
設備が大掛かりな為、少量生産には不向きです。

ふち糊圧着

ハガキの接着面のふちだけに糊を塗布して圧着をします。
フィルム圧着、UVニス圧着と比べコストはかなり下がります。
接着面全体に糊を塗布しないので、印刷の色味がわかりやすく、
受取人の方が接着面に書き込みをする事も出来ます。
A4サイズの大判圧着ハガキに使われる事が多いです。
但し、接着面全体が圧着されておりませんので、外周以外の面は隙間が出来ております。
よって宛名を印字する際、印字機に通そうとすると圧着されていない面が動いてしまい、
印字ズレが起きるといったトラブルが生じてしまうケースがあります。
宛名を入れる際は印字機ではなくラベル貼りで対応される事をオススメします。

圧着ハガキの折りタイプ

V型圧着

中面を二つ折りして圧着した、オードソックスなタイプです。
開くとアルファベットのVのように見えるのでV型と呼ばれています。
ハガキ2枚分の面積となり、普通のハガキと比べて、情報量は2倍となります。

Z型圧着

中面を三つ折りした圧着タイプです。
開くとアルファベットのZのように見えるのでZ型と呼ばれています。
ハガキ3枚分の面積となり、普通のハガキと比べて、情報量は3倍となります。
ハガキ1枚分の発送料金で3枚分の内容を掲載する事を可能にしています。

L型圧着(往復ハガキ)

二つ折りのV型圧着ハガキに返信用ハガキが付いているタイプです。
アルファベットのLのように見えるのでL型と呼ばれています。
アンケート回収や商品の注文や応募を目的として使われる事が多いです。
通常の往復ハガキと同じ郵便料金で2倍のお知らせや情報を盛り込む事が出来ます。

圧着ハガキに使われる紙

圧着ハガキに使われる紙はコート、マットコート、上質の3つが代表的です。
デザインや目的によっては紙の種類を選定されると良いでしょう。
それぞれ特徴は下記の通りです。

コート

上質紙の上から光沢剤を塗布して、コーティングした紙です。
光沢感があり、写真やカラー印刷をした場合、見栄えが大変良く、
パンフレット、ポスター、チラシなどでも良く使われています。
触り心地もツルツルしており滑らかです。
最も市場に出回っている紙で紙自体の単価が最も安いです。

マットコート

上質紙の上からコーティングがされていますが、光沢感が抑えられており、落ち着いた仕上がりになります。
光の反射によるちらつきがなく、長時間見ていても目に負担が少なく、文字数も多いパンフレットなどに適しています。
触り心地はコートとは逆にしっとりした感じです。

上質

光沢剤などでコーティングがされていない紙です。
オフィスの複合機で使うコピー用紙と同じような質感です。
インクがにじみやすくカラー印刷には適さない為、挨拶文や鏡文など片面モノクロ印刷で良く使われます。
コートやマットコートとは逆に筆記性に優れているのが特徴です。

圧着ハガキを郵便(定型ハガキ)で投函する際の注意

定型ハガキを投函する際、郵便はがき(もしくはPOST CARD)とハガキ上部中央に表記させる必要があります。
但し、圧着ハガキの場合、その表記を入れる箇所に注意する必要があります。
圧着ハガキは面積の一番大きい面がハガキ本体として扱われます。
郵便はがき(POST CARD)の表記はハガキ本体にしなければならない為、
表面の左右どちらかのズラシ部分(圧着を剥がしていく位置)の中央に入れるのが一般的です。


画像参照元:https://ac-factory.com/address

大判タイプの圧着ハガキ

定型ハガキサイズだけでなく、最近ではA4など大判サイズでの圧着ハガキもDMとして増えています。
例えばA4サイズのチラシ2枚をDMとして出したい場合、まず角2封筒やA4の透明封筒に
チラシを封入して発送するというイメージをされるかもしれません。
A4サイズ2枚分を圧着ハガキにする事でA4のV型圧着ハガキとなり、封入作業や封筒代をカットする事も出来ますし、
作業日数短縮の実現や圧着にする事で開封率を上げる可能性も秘めています。