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メール便について【第23回】

メール便とは

メール便と聞くと、ヤマト運輸の「クロネコDM便」の事だと思われる方も多いいのではないでしょうか。実はメール便事業は多くの運送会社が参入しております。国土交通省のデータによりますと主要大手運送会社のメール便取扱い総数が平成15年度 約13億冊で平成30年度は約50億冊となっており15年間で約4倍と急成長を遂げている分野なのです。

ではメール便とは何でしょうか。メール便とは、宅配便のシステム(配送網)を利用して、書籍やカタログなどの、「郵便法の信書」に該当しない軽量の荷物を運ぶ運送業者による輸送サービスとあります。
ウィキペディア:
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%83%BC%E3%83%AB%E4%BE%BF

つまり信書に該当せず、軽量なダイレクトメールなどを送る際にとてもメリットのあるサービスという事になります。メール便は宅配便のように配達日時の指定はできず、荷受人への手渡しは行われませんが、運賃は安価に設定されているのが特徴です。
例えば500gのカタログを定形外郵便で送る場合、390円(規格内の場合)となりますがクロネコDM便であれば167円となり半額程度で送ることもできるのです。

では大手各社の取り扱い冊数やどのようなサービスの違いがあるのか具体的に説明していきます。

大手各社の取扱冊数

まずはメール便の市場規模や各社の取扱冊数についてみてみましょう。

便名 取扱事業者 取扱冊数(千冊) 構成比(%)
ゆうメール 日本郵便㈱ 3,650,423 72.7%
クロネコDM便 ヤマト運輸㈱ 1,211,525 24.1%
ポストウェイメール便 ㈱ポストウェイ 94,311 1.9%
中越メール便 中越運送㈱ 36,995 0.7%
飛脚メール便 佐川急便㈱ 26,959 0.5%
フクツーメール便 福山通運㈱ 94 0.00%
カンガルーメール便 西濃運輸(㈱) 616 0.01%
その他(2便) 196 0.004%
合計9便 5,021,119 100%

国土交通省:https://www.mlit.go.jp/report/press/jidosha04_hh_000195.html

平成30年度のメール便取扱冊数は50億2112万冊となり、「ゆうメール」と「クロネコDM便」の2社でシェア(96.8%)のほとんどを占めている状況です。
では弊社で問い合わせを多くいただく、4社のサービスについてメリット・デメリットをふまえて、それぞれ説明していきます。

ゆうメール

冊子とした印刷物やCD、DVDなどの電子的記録媒体を安価に届けるサービスになり、例えば、書籍や商品カタログ、会報誌、カレンダー等を送付する事が可能です。

〇メリット
熟練した郵便局員による配布と、転居・転送サービスがあるため配達制度が高く安心と信頼があります。また、ポスト投函が可能です。

〇デメリット
追跡サービスがないため、追跡する事はできず日本郵便のサービスですが信書を送ることはできません。

サイズ

大きさは、長さ34cm以下、幅25cm以下、厚さ3cm以下となります。
重量は1kg以下までとなります。

配達日数

普通郵便と同様に2日となります。(日曜・祭日除く)
郵便局員による郵便受けに直接配達となります。宅配便のような受領印は不要で追跡サービスもありません。※オプションで追跡サービスを付ける事も出来ます。
付与できるオプション:一般書留 簡易書留 速達 特定記録 代金引換 配達日指定 着払い など。

発送料金

重量 ~150g ~250g ~500g ~1kg
運賃 180円 215円 310円 360円

上記以外に、年間冊数が500通以上であれば郵便局と特別運賃契約を結ぶ事が出来ます。特約ゆうメールの料金については年間個数や形状・重量によって変わってきます。

または、運送会社が日本郵便と大口契約を行い、運送会社が差出人としてゆうメールを配送するサービスもあります。例えば佐川急便の「飛脚ゆうメール便」のように佐川急便が差出人として荷物を集め、日本郵便が配達を行います。
大手運送会社は大量の荷物を取り扱っているため、特約ゆうメールよりも格安で発送できる可能性もあります。佐川急便のホームページには200g以内、1通115円とあり、定価より37%安く発送する事が出来ます。
佐川急便:https://www.sagawa-exp.co.jp/service/y-mail/

クロネコDM便

2015年4月よりサービス名を「クロネコメール便」から現在の「クロネコDM便」に変更し契約をした法人・個人事業主・各種団体向けのカタログやパンフレット・チラシを全国に送る事の出来るサービスとなります。
ポスト投函となり、受領印をもらわないサービスとなります。

〇メリット
全国一律料金となっており、取扱冊数に応じて会社毎に価格が異なります。また追跡ができる為、宛先ごとに配達状況を確認する事が出来ます。

〇デメリット
普通郵便に比べて配達に日数がかかります。配達目安として400km圏内は翌々日、400km圏以上は4日となります。

サイズ

3辺の合計が60cm以内 最長辺34cm以内 厚さ2cm以内 重量1kg以下となります。
最小サイズの規定がありますので注意が必要です。
最小サイズは縦11.5cm×横23cmとなります。目安としては長形3号の封筒になります。
これはA4チラシを三つ折りにして入れるのに適しており、一般的に広く使用されているため、一度は目にした事があると思います。

配達日数

配達目安として400km圏内は翌々日、400km圏以上は4日となります。
土日・祝日も配達がされます。

発送料金

1個あたりの上限金額は167円(税込表記)となります。
上限金額とあるように、一括での大量発送や定期的な発送であればヤマト運輸との交渉も可能となります。

ポストウェイメール便

1994年の創業の会社でカタログ、番組表、広告物などの「信書」に該当しない軽量の荷物をポストウェイメール便として配達するサービスになります。
エリアは首都圏の1都3県(東京都、千葉県、埼玉県、神奈川県)を含む全国に対応しています。ただし1都3県以外はヤマト運輸や日本郵便での発送となります。
また、自社インフラのみではなく、地場ごとの協力会社(運送会社)も組み合わせて配送をしているのが特徴です。

〇メリット
地帯別運賃制度を導入しており、1都3県のサービスエリア内への宛先には特別料金で発送が可能です。更に頻度や通数によっては郵便やヤマト運輸よりさらに安く発送ができるようです。またバーコード管理がされており、配達確認ができますので安心して依頼が出来ます。1都3県に多くの顧客を持つ場合はコストメリットが高いと言えます。

〇デメリット
配達について納品のタイミングや通数等にもよりますが、2週間程度かかる場合もあるようです。

サイズ

最長辺40cm以内 厚さ2cm以内 3辺の長さが合計70cm以内 重量1kg以内
ただし下記の最小サイズを下回る事はできませんので注意が必要です。
長辺14cm 短辺9cm 厚さ0.1cm 重量10g

配達日数

配達スケジュールは月火水と木金土の2クールに分かれております。
・月火水に配達する為には前の週の木曜に指定場所へ納品
・木金土に配達する為には同じ週の月曜に納品
また通数によって1クールではなく2クール(6日)かかる場合もあります。
ですので、通数や納品日によりますが、配達完了まで6日から最大12日程度かかる場合があります。

発送料金

通数・頻度・重量に応じて個別の見積となるようですので下記ホームページより問合せしてみるのがよいでしょう。
株式会社ポストウェイ:https://postway.jp/

飛脚メール便(飛脚ゆうメール便)

雑誌やカタログ等、受領印を必要としないお荷物を安価でお預かりして、ポストインにてお届けするサービスとなります。バーコードによる荷物の追跡による配達確認も可能です。
法人のみの利用となりますので、個人事業主では契約が出来ませんので注意が必要です。
また、重量や通数によっては飛脚ゆうメール便との使い分けをする事でコストの最適化を
図る事も出来ます。

〇メリット
バーコードによる配達確認ができ、365日の配達となります。
飛脚メール便は1kg以内となりますが、1kg以上の場合は飛脚ゆうメール便を利用する事で
送ることが出来ます。
飛脚ゆうメール便は、日本郵便の「ゆうメール」としての扱いとなり、佐川急便は荷主として発送手続きを代行し差し出すサービスとなります。ですので規格が「ゆうメール」扱いとなります。

〇デメリット
バーコードによるWEB上での配達確認はできませんので、担当の営業所に問い合わせる必要があります。

サイズ

飛脚メール便 3辺の合計が70cm以内 長辺40cm以内 厚さ2cm以内 重量1kg以内
飛脚ゆうメール便 長さ34cm以下、幅25cm以下、厚さ3cm以下 重量は1kg以下までとなります。

配達日数

飛脚メール便 一部地域を除き3~4日となります。
飛脚ゆうメール便 5日程度

発送料金

飛脚メール便

重さ 300g以内 600g以内 1kg以内
料金(税込) 168円 220円 325円

飛脚ゆうメール便

重さ 200g以内 500g以内 1kg以内 2kg以内 3kg以内
料金(税込) 115円 168円 299円 330円 456円

300g以上の重さになると飛脚ゆうメール便の方が安く発送できる事がわかります。
更に、発送個数が多くなればなるほど、上記料金から割引がきくようですので、定期案件や大量発送の際は佐川急便に問い合わせてみるとよいでしょう。
佐川急便:https://www.sagawa-exp.co.jp/

まとめ

いかがでしたでしょうか。
同じメール便での各社特色がある事がわかります。
弊社では発送代行会社としてお客様に最適な発送方法をご提案しておりますので
迷われた場合はまず弊社にご相談ください。